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無遮の檀施

2010 年 5 月 10 日

5月5日午後3時、太融寺で鹿野さん(神奈川県・徳恩寺)の炊き出し講習会を受講しました。自らの経験を生かしたすばらしいお話しでした。「どんなことであれ、繋がりを切らない。」と、おっしゃった一言が心を打ちました。どうもありがとうございました。

5月6日午前6時、三角公園(大阪市西成区萩之茶屋南公園)で実施した高野山真言宗社会課の炊き出しを手伝ってきました。

当日の炊き出しは、高野山真言宗社会課の主催によるものです。勝ちとる会(高齢日雇い労働者の仕事と生活を勝ちとる会)のみなさんにご指導いただき、さっそく、場所と道具をお借りし、大阪宗務支所のお坊さんといっしょに調理の下ごしらえにかかりました。

献立は雑煮とおにぎりです。五目飯(非常食)のおみやげもあります。

・大根          6ケース
・ほうれん草     4ケース
・にんじん        4ケース
・ネギ           4ケース
・鶏肉            20キロ
・お餅           2100切=5合重70組・3斗5升 高野山のお下がり
・ご飯           80キロ
・みそ
・備蓄用非常食  600食

5月4日、社会課のみなさんが大量の鏡餅を一日がかりでスライス。おつかれさまです。

今回、朝食の後、すぐに「要塞」を離れ、別の場所でお餅を焼きに行きました。そこで、ここでは、雑煮に入れるお餅のお話しがメインです。

お餅は、愛徳姉妹会のシスターのアイデアで、オーブンで焼いて、保温タッパーにつめ、車で要塞へ搬入する流れとなりました。

当初、シスターが家庭用オーブンでお餅を焼く計画だったそうですが、それじゃ間に合わんとゆうことで、二班に分かれ、一班がパン屋さんに走り、もう一班が聖フランシスコ会が運営する聖家族の家(児童養護施設)・聖母託児園(乳児院)の調理場に行くことになりました。

ようするに、業務用オーブンを使って、二手に分かれ、同時進行でお餅を焼いて、それを冷めないように保温タッパーで運ぶとゆう作戦です。私たちのグループは、シスターの施設に行きました。

アーメン

アーメン



調理場に着くと、シェフが忙しそうに子どもたちの昼食の準備をしていました。そこに、大量のお餅を運び込み、16段一度に焼ける業務用オーブンでお餅を焼くやりくり算段を始めました。だいじょうぶかな? じゃまにならないように..

まず、オーブンの鉄製のトレイにペーパーを敷き、お餅をぎっしり並べ、180度で12分間焼きました。案の定、餅が一塊になって、紙がへばりついて、コッテ、コテ。え、なにこれ?

二度目は、ちょっと間隔をあけて、トレイにお餅を並べ、190度で8分。やっぱり、お餅にペーパーにひっついて、ベット、ベト。食べられるかな?

そこで、仲間の一人が「油、下に敷いたらどうですかぁ..」と、提案。

さっそく、シスターが、たこ焼きの油を塗る、あれ(ハケといれもん)を持って来て、トレイの半分だけペーパーを敷いて、その上に油をヌリヌリ。もう半分はペーパーを敷かず、トレイにぺったぺた油をぬってみました。まるで小学生の実験です。

そうこうしているうち、三度目のお餅が焼き上がりました。

「あら、今度はうまくできたわ。200度、8分。ペーパーも厨房のを貸してもらったわ、おかげで、うまくいったみたい。」と、シスター、上機嫌。

試行錯誤の末、業務用オーブンでお餅を焼くコツをつかんで、何とか全部焼き終えることができました。ふと、時計を見れば、午前10時30分。もうぎりぎりです。配食は午前11時です。大急ぎで、焼きたてのお餅を車に積み込みました。

たいてい急いでいるときに限って、ねずみ取り(スピード違反を取り締まるお巡りさん)がいるものです。予想的中! 取締るおまわりさんを見て、シスターがポツリ。

「もし捕まったら、私が身代わりになって、ここで降りるわ。ダメかしら?」

おかげで、難なくそこを通過し、10分後に要塞に到着。
午前11時の配食にすべりこみ、セーフ!

後かたづけのかたわら、かまど裏の小屋で、シスターが大汗かいて、お餅を水につけて洗っていました。よく見ると、焼き損なって処分するつもりだったお餅を水につけて、ふやかして、ひっついたペーパーをはがしていました。捨てるお餅はどこにも無いんです!

ぬるぬるのお餅をつかんで、シスターいわく、

「これにキナコをまぶせば、今日のオヤツになるわ。3時に通りに立って、道行く人にあげるわ。」

と、ニッコニコ。その笑顔につられ、いっしょにお餅を洗いました。

どだい、もう、人間の尺度が違うとゆうか、なんか..  シスターの存在そのものが、ここで生きているみんなの生活にぴたりと密着し、それが、根深いとゆうか..  昨日今日、ちょことだけ顔を出し、花火を上げて帰るだけの自分が恥ずかしくなってきました。

しかし、それでも、高野山の炊き出し供養は、三角公園周辺のみなさんに喜ばれました。「なむだいしへんじょうこんごう」と、手を合わせる人もいらっしゃいました。

それは、勝ちとる会のみなさんやシスターはじめ、今日、ここに集った結縁衆の合力による賜物です。場所と道具を提供し、すべてを受け容れて下さった中尾さん(勝ちとる会代表)の太っ腹のおかげです。社会課のみなさんの綿密なだんどりが光っていました。大阪宗務支所のみなさん、おつかれさまでした。
そして、なにより、快く布施を受けて下さった公園のみなさんに感謝です。

シスターの姿から、真実の救済教としての真面目を発揮するキリスト教の倫理を垣間見た思いがしました。大変お世話になりました。どうもありがとうございました。
南無&アーメン

聖フランシスコ会
「ふるさとの家」(高齢の日雇労働者の家)

長引く不況や雇用形態の変化により釜ヶ崎の日雇い仕事が減少し、特に高齢労働者は全く日雇い仕事に就けていません。そのため、泊まる所もなく、野宿を強いられながら、新聞(1キロ5円)や段ボール(1キロ4円)、アルミ缶(約70個で1キロ100円)を昼夜集めて生計をたてる労働者も多くいます。1日必死で集めても500円~800円位にしかなりません。厳しい生活の中、医療も受けられず、満足に食事も摂れず、体力は弱っていきます。夏は暑さで倒れ、冬は寒さで凍死する労働者もいます。また寝ているところを襲撃されて殺されたり、大怪我をする事件も毎年起こっています。

皆が寝静まった夜にアルミ缶などを集めて働き、不安の中で野宿を強いられる労働者達に正午~夕方6時までふるさとの家を開放しています。ひとりぼっちになったり、バラバラになったりしないことを願って、仲間同士の交わりの場として運営しています。反失連の行政交渉などの時にはみんなと参加します。

ふるさとの家 (通称:ラーメーンハウス)

(1階)
・炊事室ではインスタントラーメンを作って食べることができます。
・相談室ではいろいろな生活の相談ができます。
また必要とされる方には衣類を手渡しています。
・談話室では60歳以上の労働者がお茶を飲み、休憩したり、互いに
話ができます。

(2階)
・納骨堂では身寄りのない方の遺骨(約100柱)を安置しています。
・ともの広場では年齢に関係なく労働者がお茶を飲み、休憩したり、
互いに話ができます。仕事に備えて散髪もできます。

ふるさとの家は、抑圧され、差別され、人権を奪われた人たちの側に立ち、弱い立場の人が本当に大切にされる社会を目指しています。誰もが野宿をしなくてよくなるようにと願い日々活動しています。

お世話になったシスターは、今日もまた、ふるさとの家でみんなの話を聞いています。午後3時、どこかの道端で、オヤツを配っているかも知れません。

 
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  1. 2010 年 5 月 10 日 18:01 | #1

    高野山も名聞利養のために散財をくり返すばかりではなく、こういった地道な社会活動を恒久的に行う集団も形成していって欲しいものですね。。マリアさまは観音さまですので、仲良く共に祈りをささげて同行二人したいものですね。

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