五本松 > 泉鏡花と五本松
2012 年 1 月 9 日
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泉鏡花の作品に書かれた 「五本松」 |
泉鏡花の作品 |
| 「魔所の名高き五本松、宇宙に朦朧と姿を顕じて(あらわして)梢に叫ぶ天狗風、川の流れと相應じて、音無き夜に物寂し」 | 明治28年1月『春夏秋冬』に発表した「聾の一心」は、彫金師の父、清次(号政光)の死を扱ったものです。その中の一節。 |
短編『五本松』のあらすじ秋の夜更け、血気盛んな若者三人が天神山に登り、夜中の騒がしさを嫌う魔神のすみか「五本松」前で、放歌高吟して帰る。するとそのたたりか、若者の一人は朝まで騒ぐ修羅の足音で眠れず、手足を血まみれにした仲間の一人が戸をたたく幻を見る。その下宿へ駆けつけてみると、案の定、両手は黒ずんだ赤色にまみれており、二人は顔を見合わせる。窓を開けば、五本松の梢が向こうの物干しの陰からほっかりと見えるが、それを見るにつけ、何かはばかるところがあってその二三日は垂れこめていた。それだけで無事であった。 |
明治31年発表の『五本松』 (『鏡花全集』 全29巻のうち巻4・岩波書店 )または(『鏡花全集』 全15巻のうち巻3・春陽堂)収載されています。 |
| 「背後の丘に名も高き、天狗ばやしと思ふあたりに、物凄まじき響があると、火縄は柱から障子を伝ひ、壁を擦って、きりきりと矢の如く、又た蜘蛛の巣を投げるやう、目ばたきをするより疾く、室の周囲をぐるぐるぐる」 | 明治34年1月『明星』に発表した「斧の舞」のストーりーは、大工の棟梁・甚蔵が、五本松の近くに建てた長者の別荘に、魔物が現れて別荘をゆさぶるので、退治してほしいと頼まれ、斧をふるって撃退するというものです。その光景が鮮烈に描かれています。 |
| 「五本の枝はづれに、城下の町は、川も、橋も、城も、森も、天守の櫓も、處々に薄霞した一枚の繪雙六の風情である」
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大正6年発表の『町雙六』は、鏡花が久しぶりに東京から帰省し、従兄妹とともに子来坂から、卯辰山の頂上近くにある両親の墓参にいった事を書いたもの。五本松からの眺望の風情を書いています。 |





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