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恩返しはしたいけど…

2012 年 3 月 24 日 南無摩利支天

「恩返しはしたいけど…」

能登半島地震から5年 がれき受け入れで揺れる輪島市

 「恩返しはしたい。でも、がれきの受け入れは…」。2007年に起きた能登半島地震から25日で5年。最も大きな被害を受けた石川県輪島市が、東京電力福島第1原発事故による放射能汚染への懸念から、東日本大震災のがれき受け入れ問題で揺れている。
能登半島地震は同市などで震度6強を記録。1人が死亡、約340人が重軽傷を負い、700戸近くの住宅が全壊するなどしたが、現在は、市内の大通りに約290店の屋台が連なる朝市にも徐々に観光客が戻って来ている。同市の復興には、がれき処理を受け入れた新潟、富山などの他県も大きく貢献した。
昨年3月、東日本大震災が発生。5年前、同市の海岸などに積み上げられた約19万トンのがれきの山を思い出し、被災地の状況に胸を痛めていた梶文秋市長(63)は同年11月、いち早く受け入れを表明した。「支援できるのは、がれきの山をよく知っている私たち。恩返しがしたい」と市民に協力を求めた。
ところが、反応はさまざま。朝市組合の小西達雄理事(59)が、受け入れの賛否を問うアンケートを実施したところ、多くの屋台が反対を表明。乾物を売る平床昌子さん(67)も「恩返しはしたいけど、がれきを積んだ車と観光バスが並んで来ると思う? 」と風評被害を心配し、いまだに受け入れは決まらないままだ。

(時事通信 3月24日(土)5時51分配信)

 

がれき山脈に絶句

2012 年 1 月 25 日 南無摩利支天

輪島市都に職員派遣

 

がれき処理 先進事例学ぶ

宮城で調査

 

東日本大震災で発生した「震災がれき」を受け入れる方針を示している輪島市は、宮城県女川町のがれき処理を引き受けている東京都に職員を派遣する。同町の災害廃棄物中間処理施設を視察した丹圃俊記市福祉環境部長が記者団の質問に明らかにした。【35面に関連記事】

放射性物質の徹底的な管理で広域処理を実施している先進事例を学び、安全性を確保するため。梶文秋市長が了承しているという。

女川町によると、三陸海岸沿岸部の同町は津波で約44万4千トンのがれきが発生。女川港近くの中間処理施設でがれきを木くずや金属、プラスチック類などに細かく分類し、アスベストなど有害物質も除去している。都への搬出前に空間放射線量を測定し、都のホームページで公表した上で都内23区の焼却場で処理している。

宮城県のがれき量は約1800万トンで、岩手、福島のそれぞれ約430万トンをはるかに上回る。一般廃棄物の年間排出量と比べると、23年分に相当するが、がれきを受け入れているのは山形県と東京都だけで、広域処理は進んでいない。

視察に同行した笹出陽康宮城県震災廃棄物対策課長は「輪島市の受け入れ方針をうれしく思う。(受け入れが)実現するならば市の要望に沿う形にしたい」とし、新たな中間処理施設の前向きな姿勢を示した。

 

空間放射線量 輪島市を下回る

 

丹圃部長と枡田仁志市環境対策課係長は24日、名取市、女川町、石巻市の順にがれきの空間放射線量を測定した。いずれも1時間当たり0.05〜0.07マイクロシーベルトの値で、輪島市内の測定値より低かった。丹圃部長はがれきのサンプルを採取し、石川県に放射性セシウム濃度の測定を要請していくとした。

 

富山県も受け入れ検討

 

知事表明 地元同意が不可欠

 

富山県の石井隆一知事は24日の記者会見で、東日本大震災で発生したがれきについて「被災地も困っており、大変な量だ」と述べ、県内での受け入れを検討する方針を示した。

「復旧、復興のために安全確保や市町村住民の理解を前提に、十分検討すべきだ」として、受け入れに当たっては地元市町村の同意が不可欠との考えを強調した。

2月に市町村担当者らを集め、環境省から放射線物質のチェック体制などについて説明を受ける予定となっている。

(北国新聞・平成24年1月25日)

 

北国新聞 平成24年1月25日

北国新聞 平成24年1月25日(1面)


がれきの山脈に絶句

 

宮城派遣の輪島職員

「なんとか手助けを」

 

東日本大震災から10ヶ月半。巨大な津波が押し寄せた東北沿岸には、所々に雪が解け残る荒野が広がっていた。「能登半島地震の恩返し」を掲げ、被災地のがれき受け入れに名乗りを上げた輪島市。調査のため宮語県を訪れた職員を待ち受けていたのは、がれきの山が連なる現場だった。復興の足掛かりとなるがれきの広域処理は放射線汚染への不安から前進の気配を見せず、がれきを積む重機音がむなしく響いた。(山本佳久)【1面に本記】

「がれきの山が目に入るたび心がなえる」「早くがれきを撤去し、家を直したい」。女川町で、東京都の住民説明会用に宮城県が作成したDVDを見た輪島市の丹圃(たんぼ)俊記福祉環境部長と枡田仁志環境対策課係長は言葉を失った。

沿岸部を襲った津波で壊滅的な被害に遭った女川町。都ががれきの処理を進めているが、丹圃部長と枡田係長は仮置き場を埋め尽くすがれきを見上げるばかりだった。報道陣に丹圃部長は「なんとか手助けしたい」と、がれき受け入れの壁となる放射線汚染の懸念払拭(ふっしょく)へ、強い決意をにじませた。

 

焼却で最大33倍

 

もっとも、受け入れまでのハードルは決して低くない。名取市、石巻市も合わせ、それぞれの空間放射線量は輪島市内の測定値を下回ることを確認できたが、宮城県によると、3カ所の放射線セシウム濃度は1キログラムあたり100ベクレルを超える。

国が自治体の埋め立て処分を認める同8千ベクレル以下の基準値よりはるかに低いが、焼却した際の濃度は最大33倍に凝縮されるとあっては、受け入れ側の住民に不安があるのは否めない。

ただ、木くずに限って言えば、3カ所のうち、福島第1原発に最も近い名取市の数値は約60ベクレル。「金属やプラスチック類と違い、木くずはアメで放射性物質が流れやすい。時間が経過するほど数値は低くなる」。笹出る陽康宮城県震災廃棄物対策課長はこう解説する。

 

説明を尽くす

 

名取市で、丹圃部長はがれきをサンプル採取した。石川県にセシウム濃度を測定してもらい、住民説明の参考資料とするためだ。「きちんとデータを示して説明を尽くすしかない」(丹圃部長)。住民の理解が得られる解決策を、輪島市は懸命に探している。

(北国新聞・平成24年1月25日)



北国新聞 平成24年1月25日(35面)

北国新聞 平成24年1月25日(35面)

 

輪島市職員 宮城に派遣

2012 年 1 月 24 日 南無摩利支天

放射線量、輪島市より低く

輪島市職員、宮城県に派遣

がれき受け入れへ調査開始

 

輪島市が方針を固めた東日本大震災で発生した「震災がれき」の受け入れで、市が宮城 県に派遣した職員2人は24日、同県名取市のがれき仮置き場で放射線量を調査した。1時間当たりの空間放射線量は0・05~0・07マイクロシーベルトで、輪島市で計測さ れる放射線量より低い数値を示した。丹圃(たんぼ)俊(とし)記(き)市福祉環境部長 は、ごみをサンプルとして持ち帰り、石川県に放射性セシウム濃度の測定を要請する考えを明かした。

宮城県名取市の「震災がれき」を調べる輪島市職員

宮城県名取市の「震災がれき」を調べる輪島市職員



調査場所は名取市第二次仮置き場。同市は津波で沿岸部の閖上(ゆりあげ)地区が壊滅的な被害に遭い、約6万平方メートルの仮置き場に計約30万トンのがれきの山が幾重にも連なっている。

調査は持参した測定機器を用い、木くずや衣類、プラスチック類などごみの種類別に計 4カ所の地上高約1メートル地点で空間放射線量を調べた。それぞれ30秒ごとに1回、 計5回の平均値を出した。

調査を終えた丹圃部長によると、輪島市は志賀原発に近い門前町や三井町で放射線量を調査しているが、0・08~0・09マイクロシーベルトで推移。丹圃部長は「名取市の 調査結果は事前に公表されていた。その数字をあらためて確認したまでで、驚くことではない」と話した。

 

名取市で数値再確認

ごみサンプル 県に測定要請へ

 

同行した名取市の木村敏クリーン対策課長は「心配ないと考えている。輪島市ががれきを受け入れてくれれば、支援に手を挙げる自治体が続き、それだけ名取の復興が早まる」と期待を込めた。

ただし、がれきは燃やした場合、放射性セシウム濃度が10~33倍に凝縮されるとの 測定結果もあり、丹圃部長は「焼却前とそれ以降のセシウム濃度の違いについて、県に調 査をお願いしたい。具体的な数字をお示しすることで住民の懸念を払(ふっ)拭(しょく )したい」とした。

これに先立ち、丹圃部長と舛田仁志環境対策課係長は宮城県庁でがれきの状況について説明を受けた。同県震災廃棄物対策課の職員は「虫の大量発生や異臭に加え、自然発火も起きている。一刻も早くがれきを処理する必要がある」と協力を訴え、放射能汚染への不 安が壁となり、広域処理が一向に進まないことにいらだちを隠さなかった。

(北國新聞夕刊・平成24年1月24日夕刊)

 

震災がれき処理 輪島基準

2012 年 1 月 20 日 南無摩利支天

国より厳しい基準 震災がれき受け入れで輪島市

梶市長「国より厳しく」

 

輪島市議会全員協議会に出席する梶市長(中央)=同市役所

輪島市議会全員協議会に出席する梶市長(中央)=同市役所



東日本大震災で発生した「震災がれき」の受け入れ方針を固めた輪島市の梶文秋市長は 19日、「極力小さい方が安全だ」と述べ、国よりも厳しい独自の受け入れ基準値を設け る考えを明らかにした。同日の市議会全員協議会終了後、記者団の質問に答えた。全協では、市議からは「国の数字はまったく信用できない」など安全策を求める声が相次いだ。

全協は非公開で開かれた。出席者の話を総合すると、梶市長は冒頭、「がれき処理が進 まないと被災地の復興は進まない」と強調し、受け入れに理解を求めた。

環境省は震災がれきについて、焼却灰の放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8千 ベクレル以下であれば、一般廃棄物として自治体での埋め立てが可能としている。ただ、 山形県は4千ベクレル以下、大阪府は2千ベクレル以下で、自治体によって差があり、梶 市長はがれきの調査後、基準値や輸送方法などについて国や県と協議する考えも示した。

 

市議会全協 徹底的な安全対策求める

 

受け入れに慎重な市議からは「福島第1原発事故の対応を見ると、国は信用できない」 との発言や世界農業遺産「能登の里山里海」への風評被害の懸念など徹底した調査を促す 意見が続出した。

一方、受け入れ支持を鮮明にする市議は「日本全体の問題で知らない顔はできない。い たずらに不安をあおらず、われわれも住民に説明すべきだ」との市側への協力姿勢を明ら かにした。

全協終了後、大宮正市議会議長は「(被災地を)何とかしてあげたいという思いは全員 が共有しているが、今は調査結果を待つしかない」と慎重に言葉を選んだ。

 

名取、石巻、女川で放射線量調査

 

市は23日から3日間、丹圃俊記福祉環境部長と舛田仁志環境対策課係長を宮城県に派 遣し、がれきの放射線量などを調べる。調査先は名取、石巻両市、女川町に決まり、27 日の市議会安全対策特別委員会で調査結果を報告する。

 

反対呼び掛けメールも寄せられる

大半は市、県外から

がれき受け入れ方針に対し、輪島市に寄せられる電話やメールの中に「市に向けて反対のメールを山ほど送るように仕向けることもできる」と、反対意見を呼び掛ける趣旨のメールがあることが19日、分かった。同日までに電話やメールは計224件。大半は市外や県外からで、市民からの意見は少ない。

風評被害が最も懸念される輪島市朝市組合の安藤登允組合長(76)は「風評被害は怖いが未曾有の大災害。応援したい気持ちはある」とし、受け入れ方針を否定しない。

能登半島地震の発生当時、門前区長として総持寺通りの復旧復興に力を尽くしたそば店店主星野正光さん(68)は、市に反対意見が殺到していることについて「『困ったときはお互いさま』。この言葉を忘れてしまっては日本人は終わりだ」と嘆いた。

 

県、受け入れ支援調整

 

「震災がれき」の受け入れ方針を固めた輪島市に対し、石川県は19日、環境省への説明員の派遣要請や、地元説明会の開催など側面支援することで調整に入った。県は「受け入れは住民理解が大前提」との姿勢で、国から処理方針などを住民に説明する場を設け、受け入れの判断材料にしてもらう。

谷本正憲知事は19日、輪島市の方針に対し「熟慮の上なら非常に良いことだ」と評価した。県庁で記者団の質問に答えた。谷本知事はさらに「環境省の責任者を呼んで説明会を開いてほしいと要望があれば、県が仲介する必要がある」と述べ、県として側面支援する意向を明らかにした。

環境省の埋め立て基準に対し、原子炉等規制法には1キログラム当たり100ベクレル以上なら厳格に管理することが義務付けられている。

県は「異なる基準があり、分かりにくい」としており、説明会では、震災がれきの安全基準や県外の受け入れ事例の説明を想定している。

東北地区や東京都などを除き、放射能汚染への不安から震災がれきの広域処理は進んでおらず、県内でも受け入れ方針を固めたのは輪島市のみ。県は輪島以外の市町についても、要望があれば環境省に説明員の派遣を求める方針で、「がれきを受け入れる、受け入れないは別として、国には正確な情報を周知してもらいたい」(環境部)としている。

 

(北國新聞 平成24年1月20日)

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震災がれき受け入れ反対71件 輪島市に電話、メール

2012 年 1 月 18 日 南無摩利支天

震災がれき受け入れ

  市「粘り強く理解求める」

東日本大震災で発生した「震災がれき」を受け入れる方針を固めた輪島市に17日、反 対意見が電話とメール合わせて71件寄せられた。市環境対策課は「汚染への不安はもっ ともだ。安全性をしっかり確保した上で、粘り強く理解を求めていく」としている。

市には17日午後5時までに、電話で46件、メールで25件の意見が寄せられた。「 放射能を拡散させないでほしい」「きれいな輪島を守れ」など、全て受け入れに反対する 内容だった。電話の内訳は県外在住者が11件、市外在住者が11件で、残る24件は大 半が住所を明らかにしていないという。

ただし、がれきの受け入れ場所となる「輪島クリーンセンター」が立地する美谷町の住 民は容認する姿勢を示しており、市は、安全ながれきに限って受け入れることを説明し、 理解を促していく方針。

国の安全基準では、焼却灰の放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8千ベクレル以 下であれば、一般廃棄物と同様に自治体が埋め立てることができる。輪島市は23日から 3日間、宮城県に職員を派遣し、現地のがれきの安全性を調査。時期や量など、具体的な 受け入れ計画をまとめた上で住民説明会を開く。

 

富山県広域圏も検討

 

富山県地区広域圏事務組合(理事長・森雅志富山市長)は17日までに、震災がれき処理を受ける方向で検討に入った。福島第1原発事故以前からある国の基準を満たすがれきのみを対象とする方針である。

富山県立山町末三賀のクリーンセンターでの焼却による放射能物質の濃縮などに対しては、被災地での搬出前と富山到着後に放射線量を測定するなど、健康に影響がないとされるものだけを受け入れる方向で検討する。

今月12日には森理事長らが環境省を訪れ、担当者から広域処理についての説明を受けている。森理事長は「県や広域圏の構成町村と協議中だが、個人的には被災地のことを考え、安全なものは受け入れたいと思う」としている。

 

(北國新聞・平成24年1月18日)

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